CO2排出量などの推移と温暖化をゆる〜く考察

先日、2030年の各国のCO2排出量の削減目標が発表されました。実際に実現可能な目標なのでしょうか?
気になるのは、国毎に基準とする年が違うこと。各国ともに排出量が多かった年を基準にしています。
中国に至っては2030年までにピークアウトさせるということですが、中国が各国のCO2排出量を肩代わり(結局、中国が世界の工場化してCO2排出を担ってる)している構図も気になるところです。

CO2排出量

主要国のCO2排出量の1990年からの推移です。
日本はほぼ横ばいですが、2011年の震災後2013年に排出量のピーク(=1,234.09百万トン)を迎えており、そこから46%減らす(=567.68百万トン)ことを目標に掲げています。

主要国のCO2排出量の1990年からの推移です。
日本はほぼ横ばいですが、2011年の震災後2013年に排出量のピーク(=1,234.09百万トン)を迎えており、そこから46%減らす(=567.68百万トン)ことを目標に掲げています。
資料:GLOBAL NOTE 出典:IEA

世界のCO2排出量の推移

1990年以前のCO2排出量が知りたかったので、探してみました。
先進国は大きく変化が無いように見えますが、中国や後進国の増加が激しいことがわかります。

名目GDP

中国がGDP比でと言ってるようですが、実際のGDPの推移は以下の通りです。
他の国がほぼ横ばいなのに対して、アメリカと中国の伸びが半端ないですね…。

総人口

次は総人口の比較です。ピックアップした8か国では中国がぶっちぎりです。

ゆるい考察

中国が世界の工場として多くのCO2排出をしている構図は明らかなことです。2030年にピークアウトさせたとしても、インドやアフリカなど他の後進国がまた同じように肩代わりを続けていくような気がします。
先進国はCO2排出製品の輸入元の排出量も加えた形で削減目標を考える必要があると同時に、地球全体の問題なのだとしたら、そもそも国を単位として考える話ではないと思います。

人口比で算出したら、もう少しまともな目標になるのでは?とも考えました。しかしながら、CO2排出は前述のとおり、一国だけの問題ではないため、それも無意味かなと思います。

温暖化はCO2などの温室効果ガスによる影響だけ?

温暖化によって、日本においては以下のような影響が出ているとのことです。
しかし、温暖化は本当に温室効果ガス由来のものだけなのでしょうか?

温暖化の主因とされる温室効果ガスはCO2だけではありません。水蒸気なども温室効果ガスに含まれています。水蒸気を除くと比率的に大きいのがCO2であり、人の活動により排出されやすいのがCO2ということで、目安にしやすいという側面がそうさせているのです。
さらに、1990年代からのCO2の排出量と温暖化の推移に、相関が得られること。IPCC(気候変動に関する政府間パネル)などの活動もあり、一般的にはCO2排出量が増えたことによるものとされています。

問題は温室効果ガスだけではない

また、温室効果ガス以外の温暖化要因として、”太陽の活動”(宇宙線や太陽の黒点量など)によるものとの説も複数あります。さらに、人口が増え都市部への人口集中による”都市化”が進んだことによる説もあるようです。

中学生(1980年代後半)のころ、エアコンなどの触媒に使われていたフロンガスによるオゾン層の破壊が問題視されていました。夏休みの自由研究で、地域の気象台に通い、過去の気温の推移などを調べたことがありました。
当時は、オゾン層の破壊や、アマゾンを初めとする熱帯雨林の消失が主因とされていた記憶があります。

私が子供のころ、24時間営業の店など田舎では皆無でした。コンビニができ、ファミレスができ、、という具合に人の活動時間は拡張され続けているように思います。今は殆どの製品が中国製ですが、当時は日本製の製品が多かったと思います。
現在は当時に比べても安価に様々な物が手に入るようになりました。輸送費を考えても、国内よりも安価な生産が可能となっている後進国と先進国の格差が問題の本質だと思います。

IT技術の進歩が温暖化を加速?

さらに、インターネットやモバイル通信などもありませんでした。
TVも25〜26時には終了して砂嵐でしたし、ゲーム機もオンラインではなく、カセットやディスクでした。
技術の進歩は良いことですが、技術の進歩により、動物としての人間らしさが失われてきているがあります。
正直、ウチの息子も然りですが、電力消費の多いゲーミングPCでオンラインゲームを当然のようにプレイして楽しんでいますが、まったく持続可能な活動とは言えません。AWSなどのクラウドリソースのどれほどがゲームに費やされているのでしょうか?全て無意味だとは言いませんが、SDGsとか耳障りの良いことを言う一方で、敢えて目をそらしている面が
メタバースとか、マイニングとかも電力消費がされ続ける代物です。紙や硬貨の紙幣や仮想現実に対する現実社会では、具体的な人の運動機能による活動と言えるでしょう。

エネルギー利権の行方?

そもそも、CO2排出量はどのように計算されるのでしょうか?

CO2排出量は、CO2排出係数で計算されるようです。化石燃料をこれだけ燃やせば、CO2がこれだけでるよって計算で成り立っています。係数化することで製品生産にかかる排出量も計算できることになっています。

例えば、排出量の実態を調べたいとして検索しても、これらの係数を用いた計算で算出された値が実態値として各自治体や企業から掲出されているだけで、本来の意味の「実態」とはかけ離れてはいないでしょうか?

そもそも、省エネを進めたとしても、人が活動する以上CO2は排出されます。従来化石燃料でクルマを走らせていたのを、電気で走るようにすれば、その電気も太陽光や風力ならばOKみたいな話ではないと思います。そもそもクルマや再エネ発電施設の生産や建設にもCO2は絶対的に排出されます。物がないところからエネルギーを用いずに合成するような技術が見出されない限り、ゼロになるはずが無いところを身勝手なロジックでエネルギー利権の移転を目論んでいるようにしか見えません。

エネルギー利権の構造変更が目的?

CO2排出量を抑えれば、地球温暖化が抑えられるという論法にも少々疑念があります。
これまで、石油を始めとする化石燃料に頼って、世界は発展してきたわけです。そうしたエネルギー利権を化石燃料資源の有無という物理的な状態から、利権の移転を可能とするエコ技術的なものに変化させたい感じなのでしょうか?

戦争に向かうメカニズムは、人類史上はその多くが物理的な場所の奪い合いです。

16世紀ぐらいの生活に戻れば今のエネルギー問題など皆無なのかも知れません。でもそんなことは不可能なので、エネルギー利権を緩和させる目的で世界中どこでも享受できるようなエネルギー資源への転換に舵を切りますよって、ハッキリ言って貰ったほうが話は単純だと思います。早いとこ、どこでも手に入るエネルギー資源、且つエネルギー転換効率が高い技術を見出すことが出来れば、こんな話は無くなるのでしょうが…。

早いところ、ダイリチウムみたいな鉱石が発見されるしかないのですよ。永久機関的なものが発明されれば、状況は大きく変わります。トレッキー的には、早く誰かワープ航法を発明して、宇宙連邦に参加できるぐらいのレベルに人類が引き上がることを祈ってます(笑)

参考文献・出典