2023年夏、斑尾高原から歩き始めた信越トレイルですが、2024年秋までにセクションハイクを5回重ね、1年2ヵ月で漸く全線踏破できました。
信越トレイルとは、長野県と新潟県の県境の里山に連なる全長110㎞の本格的なロングトレイルです。西は斑尾山から長野新潟の県境の関田(せきだ)山脈エリアを通り、新潟の津南町の里山を抜け、東は苗場山までのコースが整備されています。
https://www.s-trail.net/
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活動記録まとめ
今回、自身と向き合うために、テント泊に限定し且つソロで踏破することを課していました。
都合、トレイル上のテントサイトで6泊しましたが、テント泊3回、ハンモック泊2回、タープ泊1回という内訳です。5回に分けて歩いたことでスタイルも時期に合わせて選択できました。
# | セクション | 距離 | 日数 | 時期 | テント場 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 1 | 15.1km | 1泊2日 | 2023年8月 | 赤池テントサイト |
2 | 2-3 | 36.5km | 2泊3日 | 2023年9月 | 赤池テントサイト、 桂池テントサイト |
3 | 4 | 10.5km | 1泊2日 | 2023年10月 | 光ヶ丘キャンプ場 |
4 | 5-6-7 | 31.1km | 1泊2日 | 2024年6月 | 野々海高原キャンプ場 |
5 | 8-9-10 | 45.7km | 2泊3日 | 2024年10月 | 小赤沢楽養館テントサイト ※アプローチ:赤湯テント場 |
※距離には本線へのアプローチ分を含みます。
各セクションハイクの記録
感想
今回、信越トレイルを5回に分けて歩いて、全部で7泊しました。うち5泊は完ソロで、残りの2泊は他のハイカーと一緒でした。季節の影響もあるのか、トレイルで出会ったハイカーは全体で大体5〜6組くらいと、あまり多くはなかった印象です。
夏に歩く場合は特にセクション3〜6は水の確保が難しくなるので、浄水器は必須でした。
なんだかハイカー少なめ
昨年歩いたあまとみトレイルや、磐梯・吾妻・安達太良のボルケーノトレイルは、最近整備された影響もあってかハイカーが多かったので、信越トレイルはちょっと違う感じでした。
テントサイトはしっかり整備されてました
信越トレイルは、国内の他のトレイルと比べると、テントサイトがめっちゃ整備されてます。ロングトレイルで初めてテント泊する人にもおすすめです。各サイトは事前予約が必要ですが、収容できる台数は10〜15台程度あるので、予約が取れない心配はほとんどなさそうです。
トレイル本線へのアプローチが大変
スルーハイクなら斑尾高原側や中間の森宮之原駅、苗場山からのアクセスがしやすいのですが、区切って歩くセクションハイクでは結構大変でした。特にセクション2から6は厳しく感じました。
例として、2回目の挑戦では以下の予定でした。
- 1日目:赤池までアプローチ
- 2日目:桂池へ
- 3日目:光ヶ丘キャンプ場へ
- 4日目:野々海高原へ
ところが、セクション2までは順調だったものの、涌井から桂池、特に黒岩山付近の長い林道でかなり疲れてしまい、セクション3へ進む前に戸狩温泉スキー場で敗退することに…。
特に公共交通機関だけでのトレイル本線へのアプローチは困難を極めます。3回目戸狩温泉スキー場まではマイカーで行くしかありませんでしたし、4回目の関田峠へは戸狩温泉駅からタクシーでアプローチしました。公共交通機関だけでアプローチするのは、困難なので余裕がある人は、送迎して貰える宿に前泊するのが良いんじゃないでしょうか。
季節の移り変わりとひとり歩きの魅力
2023年8月から2024年10月までの1年2ヵ月で踏破したので、季節ごとの変化を楽しむことができ、スルーハイクでは得られない味わいがありました。昨年10月は天気の急変で無理せず引き返すことになりましたが、自分の体力と相談しながら無理なく歩けたのは良かったです。
特にセクション3〜6は、関田山脈の稜線を歩くため、ほとんど他の人に出会わず、ひとり歩きならではの静かな孤独感を満喫できました。
最後に
信越トレイルは、ハイカーが少なく静かな環境と、しっかり整備されたテントサイトが魅力です。一方で、セクションハイクでのアプローチは体力的に厳しい部分もあるので、計画的に歩くことが大切。四季の変化やひとり歩きの孤独感も、このトレイルならではの大きな魅力です。これから挑戦する方は、しっかり準備して自分のペースで楽しんで貰えたらと思います。